「くふうイエタテカウンター」は無料で家づくりの相談ができると聞くけれど、なぜ無料なのか、相談したら営業されないか、自分の地域でも使えるのかが分からない。この記事は、そうした疑問を持つ方に向けたものです。
くふうイエタテカウンターは、アドバイザーに家づくりを相談し、希望すれば住宅会社の紹介を受けられる無料のサービスです。
住宅会社の候補がまだなく、どこに声をかければよいか迷っている段階では、選択肢の一つになります。使うかどうかは、通える場所に店舗があるか、紹介を受けたあとに自分たちで比べて決める準備ができているかで判断します。
この記事で分かることは、次のとおりです。
- くふうイエタテカウンターで相談できることと、無料で運営されている仕組み
- 営業や断りについて、公式サイトで説明されていることと、されていないこと
- 利用を検討するときに確認したいことと、相談の場で聞ける質問
筆者は不動産会社で実務に携わっており、2022年には自分でも注文住宅を建て、住宅会社選びを施主として経験しました。この記事では、サービスをすすめるのではなく、使うかどうかを読者が自分で判断するための材料を整理します。
くふうイエタテカウンターとは?
くふうイエタテカウンターは、株式会社くふう住まいが運営する、家づくりの無料相談サービスです。アドバイザーに家づくりの相談ができ、希望する場合は、サービスに参画している住宅会社の中から、要望に合う会社の紹介を受けられます。
公式サイトで説明されている主な内容を、表にまとめました。
| 項目 | 公式サイトでの説明 |
|---|---|
| 相談の内容 | 家づくりの相談と、希望する場合の住宅会社の紹介 |
| 料金 | 相談・紹介は無料 |
| 紹介される会社 | サービスに参画している住宅会社の中から紹介 |
| 相談の場所 | 店舗での相談が案内されている |
| 紹介後の相談 | 電話・メール・来店でアドバイザーに相談できると説明 |
| 営業について | アドバイザーは営業や無理な押し付けをせず、特定の会社を強引にすすめないと説明 |
| 断りについて | 紹介した住宅会社へのお断りを代行すると説明 |
表は2026年10月16日時点の公式サイトの説明をもとにしています。サービスの内容や店舗は変更されることがあるため、利用前に公式サイトで最新の内容を確認してください。
無料で相談できるのはなぜ?
公式サイトでは、くふうイエタテカウンターは参画している住宅会社の販売促進費で運営しているため、相談者は無料で利用できると説明されています。また、利用したことで建築費に紹介料などの料金が上乗せされることはないとも説明されています。
紹介の対象は、参画している住宅会社
運営費の仕組みとは別に、紹介の対象についても公式サイトに説明があります。紹介を受けられるのは、サービスに参画している住宅会社の中からです。地域のすべての住宅会社が対象というわけではないため、気になる会社がすでにある場合は、その会社が紹介の対象に入っているかを相談の場で聞いておくと、期待とのずれが小さくなります。
不動産の取引でも、相談相手がどのような立場で関わっているのかを最初に確認するのは基本的な考え方です。相手の立場が分かると、受けた説明や提案をどう受け止めればよいかを判断しやすくなります。不動産会社が取引でとる立場の違いは、不動産会社の選び方|家や土地を買うときの相談先と担当者との付き合い方で整理しています。
相談すると営業される?紹介された会社は断れる?
公式サイトでは、アドバイザーは営業や無理な押し付けをせず、特定の会社を強引にすすめないこと、紹介した住宅会社へのお断りを代行することが説明されています。ただし、この説明はアドバイザーについてのものです。紹介を受けたあとの住宅会社とのやり取りまで同じとは書かれていないため、分けて考えます。
紹介を受けたあとは、住宅会社との打ち合わせが始まる
紹介を受けた住宅会社との打ち合わせが進めば、プランや見積の提案、契約に向けた案内を受けるのは自然な流れです。案内を受けること自体を心配するより、案内を受けたときに自分たちで判断できる材料を持っておくほうが大切です。
そのため、相談の場では「どの時点から住宅会社と直接やり取りするのか」「断りたいときは、どこまで代行してもらえるのか」を聞いておきます。質問の例は、後半の相談の場でそのまま聞ける質問にまとめています。
どこで相談できる?店舗と相談できる地域の確認
公式サイトでは、店舗での相談が案内されています。店舗のある地域は限られているため、住んでいる場所によっては、近くに店舗がないこともあります。
確認するときは、次の2つを分けて考えます。
- 店舗の所在地:自分たちが通える場所に、相談できる店舗があるか
- 相談できる地域:家を建てる予定の地域について、紹介を含めて相談できるか
通える場所に店舗があっても、建築予定地が別の地域の場合は、紹介できる住宅会社が変わる可能性があります。来店を検討する場合は、店舗の所在地と、建築予定地について相談できるかを、公式サイトまたは窓口で確認してください。来店以外の相談方法があるかどうかも、最新の案内をあわせて確認しておくと安心です。
くふうイエタテカウンターの利用を検討しやすい人
利用を検討しやすいのは、住宅会社の候補がまだなく、どこに声をかければよいか迷っている方です。一方で、状況によっては利用の必要性が低い場合や、ほかの探し方と併用するほうがよい場合もあります。
| 状況 | 考え方 |
|---|---|
| 住宅会社の候補がまだなく、どこに声をかければよいか分からない | 候補を絞り込む手段として、利用を検討しやすい |
| 予算や要望を、第三者と話しながら整理したい | 相談の場を、条件を整理する機会として使える |
| 依頼したい会社や候補がすでに決まっている | 利用の必要性が低い場合がある。候補を広げたいときに使う方法もある |
| 参画していない会社も含めて広く比べたい | 紹介の範囲は参画会社のため、自分で探す方法との併用も考えられる |
| 通える場所に店舗がない | 店舗以外の相談方法の有無を確認する。難しければ、自分たちで探して比べる方法で進める |
公式サイトだけでは分からないこと
サービスの仕組みや相談の流れは公式サイトで確認できますが、自分たちの条件に合う紹介先があるかなどは、相談して個別に確認する必要があります。
- 自分たちの予算・建築予定地・要望で、紹介できる会社があるか
- 紹介される会社が、どのような理由で選ばれたのか
- 紹介を受けたあと、アドバイザーにどこまで相談を続けられるか
相談の前に整理しておきたい3つのこと
相談の前に、予算の上限、要望の優先順位、土地の状況の3つを整理しておくと、アドバイザーに伝える内容が具体的になり、紹介後に会社を比べるときの前提もそろいます。不動産の実務でも、複数の物件や会社を比べるときは、まず同じ条件で並べられるかを確認します。
予算の上限
建物だけの金額ではなく、土地や諸費用を含めた総額の上限を、家族で話し合っておきます。借りられる額ではなく、無理なく返していける額から考えるのが基本です。考え方は、住宅ローンの予算はいくらが適正?「借りられる額」と「無理なく返せる額」の違いで解説しています。
要望の優先順位
要望は、譲れないもの、できれば叶えたいもの、見送れるものに分けておきます。優先順位が決まっていると、紹介を受ける会社の条件がはっきりします。分け方は、間取りで後悔しないための優先順位の決め方|4つの判断軸と担当者への質問例で解説しています。
土地の状況
土地がすでにある場合は、販売図面や測量図などの資料を手元に用意しておきます。土地を探している段階であれば、建築予定の地域と、想定している広さを決めておきます。
相談の場でそのまま聞ける質問
くふうイエタテカウンターを使うかどうか、使うならどう使うかを判断するために、アドバイザーに次のことを聞いておきます。
- 「家を建てる予定の地域について、こちらで相談や紹介を受けられますか?」
- 「紹介していただける住宅会社は、どのような理由で選ばれていますか?」
- 「私たちの予算と要望で、紹介できる会社はありますか。候補が少ない場合、どの条件を見直すと選択肢が変わりますか?」
- 「紹介を受けたあと、どの時点から住宅会社と直接やり取りすることになりますか?」
- 「紹介を受けた会社をお断りしたい場合、どの段階まで代行していただけますか?」
回答をどう受け止め、どう判断するか
答えを聞いたら、どこを判断材料にし、あいまいだったときに次に何を確認するかを決めておくと、その場で迷いにくくなります。
| 確認すること | いつ聞くか | 回答で見るところ/あいまいなときの次の確認 |
|---|---|---|
| 建築予定地について相談できるか | 予約の前か、相談の最初 | 相談・紹介の対象かどうか。はっきりしなければ、対象外だった場合にどうなるかを確認する |
| 紹介の理由 | 紹介を受けるとき | 自分たちの条件に合う理由が、会社ごとに説明されるか。説明がなければ、会社ごとに理由を聞き直す |
| 直接やり取りが始まる時点 | 紹介を受ける前 | どの段階で住宅会社から連絡が来るか。連絡の方法や頻度について希望を伝えられるかも聞く |
| 断りの代行の範囲 | 紹介を受ける前 | どの段階まで代行してもらえるか。はっきりしなければ、自分で伝える場合の連絡先と方法も確認しておく |
紹介を受けた住宅会社への質問の聞き方や、返ってきた答えの確かめ方は、住宅会社への質問は何を聞く?不動産会社にも使える段階別の代表質問と回答の見方で解説しています。
紹介を受けたあとに比べて決めるのは自分たち
紹介サービスを使っても、どの会社で建てるかを最終的に決めるのは自分たちです。紹介を受けた会社の見積や提案は、同じ条件で並べてから比べます。
住宅会社によって、見積に含まれる範囲や標準仕様の考え方は異なります。総額だけを並べるのではなく、見積の時点、含まれる範囲、標準仕様と追加仕様を会社ごとに書き出していくと、次に担当者へ聞くことが見えてきます。比べ方の手順とチェックリストは、住宅会社の選び方|見積の比べ方・提案の見方と担当者への質問例にまとめています。サービスを使わずに自分たちで住宅会社を探す場合も、同じ手順で進められます。
くふうイエタテカウンターを使ってみる場合
住宅会社の候補を絞り込む手伝いがほしい方は、公式サイトで店舗の所在地と予約できる日時を確認してみてください。予約の前に、予算の上限・要望の優先順位・土地の状況をメモにしておくと、相談の時間を有効に使えます。
紹介を受けた会社が、自分たちにとって最適とは限りません。紹介を受けたあとも、見積と提案を同じ条件で比べ、納得できる理由があるかを自分たちで確かめてから判断してください。
よくある質問
あとから費用を請求されることはありませんか?
公式サイトでは、相談や紹介は無料で、利用したことで建築費に紹介料などが上乗せされることはないと説明されています。気になる場合は、相談の場で費用がかかる場面があるかを確認しておくと安心です。
相談したら、紹介された会社と契約しないといけませんか?
相談することと、住宅会社と契約することは別です。どの会社と契約するか、あるいは契約しないかは、見積や提案を比べたうえで自分たちで判断できます。公式サイトでは、紹介した住宅会社へのお断りを代行することも説明されています。
店舗に行かずに相談できますか?
公式サイトでは店舗での相談が案内されています。来店以外の相談方法があるかどうかは、案内が変わる可能性もあるため、公式サイトまたは窓口で最新の相談方法を確認してください。
近くに店舗がない場合は、どうすればよいですか?
まず、来店以外の相談方法があるかを公式サイトまたは窓口で確認します。利用が難しい場合は、住宅会社を自分たちで探して比べる方法があり、予算・要望・土地の情報を同じ内容で各社に伝えて比べる手順で進められます。
まとめ
くふうイエタテカウンターは、アドバイザーに家づくりを相談し、希望すれば参画している住宅会社の紹介を受けられる無料のサービスです。アドバイザーは強引にすすめないと説明されていますが、紹介後の住宅会社とのやり取りや、どの会社に決めるかの判断は自分たちで行います。
使うかどうか迷っている方は、まず通える場所に店舗があるか、建築予定地について相談できるかを確認し、予算の上限・要望の優先順位・土地の状況をメモにしてみてください。そのメモは、サービスを使う場合も、自分たちで住宅会社を探す場合も、比較の土台になります。
家づくり全体の流れと、段階ごとに確認することは、家づくりの進め方|何から始める?段階ごとの確認点と担当者への質問例で整理しています。
この記事は、不動産会社での実務経験と、2022年に注文住宅を建てた際の施主としての経験、くふうイエタテカウンター公式サイトのトップページとよくある質問(2026年10月16日に参照)をもとに執筆しています。サービスの内容、店舗、相談できる地域や方法は変わることがあります。利用を検討する際は、公式サイトで最新の情報をご確認ください。