不動産の売買契約は、一般的に「物件の申し込み・条件交渉」→「重要事項説明」→「売買契約の締結(手付金の授受)」→「住宅ローンの本審査・実行」→「引き渡し・決済」という流れで進みます。契約時にはまとまった額の手付金が必要になることが多く、契約書の内容や重要事項説明の内容を事前に理解しておくことが、後々のトラブルを避けるうえで大切です。
売買契約までのステップ
不動産の購入では、気になる物件に「購入の申し込み」を行った後、価格や引き渡し時期などの条件を売主側と調整します。条件がまとまると、契約日を設定し、契約に先立って宅地建物取引士による重要事項説明を受けたうえで、売買契約を締結する流れが一般的です。
売却の場合も基本的な流れは同様で、買主候補が見つかった後、条件交渉を経て契約に進みます。契約までの期間は物件や状況によって異なり、数週間程度で進むこともあれば、条件調整に時間がかかることもあります。
不動産会社がどのような視点で物件や条件を見ているかについては、こちらの記事もあわせてご覧ください。
手付金とは
手付金とは、売買契約を締結する際に買主から売主へ支払われる金銭で、一般的に売買代金の一部として扱われます。金額は物件価格の5〜10%程度になることが多いですが、これは慣習的な目安であり、契約内容によって異なります。
手付金には「解約手付」としての性質があることが一般的で、契約後に買主の都合で契約を解除する場合は手付金を放棄し、売主の都合で解除する場合は手付金の倍額を買主に返還する、という取り扱いがよく見られます。ただし、これも契約条件によって異なるため、契約書の記載内容を確認することが重要です。
重要事項説明とは
重要事項説明とは、契約前に宅地建物取引士が、物件や取引条件に関する重要な事項を書面(重要事項説明書)に基づいて説明する制度です。宅地建物取引業法で義務付けられており、対象物件の権利関係、法令上の制限、インフラの状況、契約解除に関する事項などが説明されます。
実務では、専門用語が多く一度で理解しきれないと感じる方も少なくありません。分からない点はその場で質問し、必要であれば持ち帰って検討する時間を確保することをおすすめします。
契約書で確認しておきたいポイント
- 売買代金・手付金の金額と支払い時期
- 引き渡しの時期・条件
- ローン特約の有無(住宅ローンが承認されなかった場合に契約を白紙解除できる条項)
- 契約不適合責任(物件に契約内容と異なる不具合があった場合の売主の責任)の範囲
- 契約解除に関する条件
特にローン特約は、住宅ローンの審査に通らなかった場合の取り扱いに関わる重要な条項のため、内容を必ず確認しておくことをおすすめします。
引き渡しまでの流れ
契約後は、住宅ローンを利用する場合、金融機関による本審査を経てローンの承認を受け、決済日(引き渡し日)に融資が実行される流れが一般的です。決済日には、残代金の支払い、所有権移転登記の手続き、鍵の引き渡しなどが同時に行われます。
住宅ローンの資金計画については、こちらのシミュレーションもあわせてご確認ください。
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契約後にトラブルになりやすいポイント
現場では、契約前の認識と実際の物件状況にズレがあった場合や、引き渡し時期の調整がうまくいかなかった場合に、トラブルに発展するケースがあります。こうしたズレを防ぐためには、重要事項説明や契約書の内容を口頭の説明だけで済ませず、書面で確認する姿勢が役立ちます。疑問点をそのままにせず、契約前に不動産会社へ確認しておくことが、契約後の認識のズレを減らすことにつながります。
まとめ
不動産の売買契約は、条件交渉から重要事項説明、契約締結、住宅ローンの審査・実行、引き渡しという流れで進みます。手付金の性質やローン特約など、契約書に記載された条件を事前に理解しておくことで、契約後の認識のズレやトラブルを防ぎやすくなります。
よくある質問
Q. 手付金はいくら必要ですか?
A. 売買代金の5〜10%程度が目安とされることが多いですが、これは慣習的な水準であり、契約によって異なります。事前に確認しておくことをおすすめします。
Q. 住宅ローンの審査に落ちたら契約はどうなりますか?
A. 契約書にローン特約が付いている場合、所定の期間内であれば契約を白紙解除できることが一般的です。特約の内容は契約前に確認しておくことが重要です。
Q. 重要事項説明は誰が行いますか?
A. 宅地建物取引士が、重要事項説明書に基づいて説明を行うことが宅地建物取引業法で義務付けられています。
Q. 契約から引き渡しまでどれくらいかかりますか?
A. 住宅ローンの審査状況や物件の状況によって異なりますが、契約から1〜2ヶ月程度かかるケースが多く見られます。